3次元トポロジーの新展開
SGCライブラリ - 57
3次元トポロジーの新展開
リッチフローとポアンカレ予想
戸田正人 著
2007年7月25日 初版発行
リーマン幾何
を連結リーマン多様体とする。
上定義された区分的滑らかな曲線全体を と表す。
に対して、長さ汎関数は以下で定められる:
により 上には距離関数 が定められ、 は距離空間をなす。
長さ汎関数 の代わりにエネルギー汎関数 を考える。
に対して
とおくと、 である。
区分的滑らかな曲線の1パラメータ族 で となるものを考える。
このとき、 は に沿った区分的滑らかなベクトル場となる。
- :適当な曲線の族 上の関数
- : を通る の曲線
- :曲線 の「接ベクトル」
の における微分は「接ベクトル」 に沿った方向微分 と考えることができる。
エネルギー汎関数の停留点で の満たす方程式(オイラー・ラグランジュ方程式)は以下で与えられる。
は曲線の方向ベクトル である。
この方程式を満たす曲線を測地線という。