物理ノート

サイエンス社「数理科学」SGCライブラリの読書メモ

重点解説 ベクトル・テンソル

SGCライブラリ - 78

重点解説 ベクトル・テンソル

物理的実在を求めて

森川雅博 著

2010年11月25日 初版発行

物理的実在

時間空間の各点  {\{P,T\} \in M} に物理的な量  {F} を付随させる写像  {f} が存在するとする。

それらの測定の結果得られる数値は、写像  {\varphi} によって座標値  {\{\vec{x},t\} \in \mathcal{R}^4} に、写像  {\tilde{\varphi}} によって値  {\in X} に具現できる。

この写像  {f} は「場」と呼ばれ、物理的な対象物を記述する基本的な構造である。

  •  {f: M \to F}
  •  {\varphi: M \to \mathcal{R}^4}
  •  {\tilde{\varphi}: F \to X}

固定する座標系  {\varphi} を変更すれば見え方  {\tilde{\varphi}} も連動して変わってしまう。

視点の変更  {R: \varphi \mapsto \varphi^{\prime}} によって、場の見え方も変換  {\tilde{R}: \tilde{\varphi} \mapsto \tilde{\varphi}^{\prime}} を受ける。

 {R} から  {\tilde{R}} への関係が系統的であれば、その系統性を保証する要因が場  {F} 周辺に存在するはずである。

このようにして、背後にある場  {F} を物理的実体として捉えることができる。

テンソル 実在の様式

粒子・場の力学

一般座標系

ローレンツ変換

時空の一般の変換

物理的実在の広がり