弦の場の理論
SGCライブラリ - 92
弦の場の理論
弦理論のより深い理解のために
石橋延幸・村上公一 共著
2012年7月25日 初版発行
はじめに
弦の場の理論は、点粒子の場合と同様に弦の理論を第二量子化してできる場の理論である。
波動関数は閉じた弦の配位を表す の汎関数 で表される。
- は弦の上の座標
- は境界条件 を満たす。
状態–演算子対応
共形場理論の一般論より、状態 に対応する局所演算子 が存在する:
は 不変真空。
世界面上の座標 は、 と の関係にある。
内積 は に演算子 が挿入され、変数 について () という境界条件がついている世界面に対応する。
Witten 型のボゾン開弦の場の理論
Witten 型のボゾン開弦の場の理論の作用
- は世界面上の BRST 電荷
- スター積 は2つの弦の場 から弦の場 を作る演算
世界面の理論は () の他にゴースト変数 を用いて記述されるので、状態 はこれらの変数の状態空間の元ということになる:
はゴースト数が の状態であり、Grassmann 奇であるとする。
状態 を Fock 空間の基底で展開:
はすべて Grassmann 偶で、弦理論に含まれる粒子の場のフーリエモードになる。
- :タキオン
- :ゲージ場
運動項