物理ノート

サイエンス社「数理科学」SGCライブラリの読書メモ

4次元微分幾何学への招待

SGCライブラリ - 113

4次元微分幾何学への招待

不定値計量の存在、ニュートラル計量、複素曲面、ツイスター

松下泰雄・鎌田博行・中田文憲 共著

2014年12月25日 初版発行

リーマン計量の存在

可微分多様体  {M} のリーマン計量とは、 {M} の点  {p} の接空間  {T_pM} 上での内積が、 {M} のすべての点でなめらかに定義されたものである。

可微分多様体は、リーマン計量を許容する。

よって、つねにリーマン多様体とみなすことができる。

ホイットニーの埋め込み定理

  • 次元  {n} の可微分多様体  {M}
  • 次元  {m} の可微分多様体  {N}
  •  {C^{\infty}} 写像  {\psi: M \to N}

写像  {\psi} がはめこみとは、すべての点  {p \in M} において、接空間の間の写像  {(d\psi)_p:T_pM \to T_{\psi(p)}N} {1:1} の線形写像となることである。

写像  {\psi} が埋め込みとは、 {\psi} がはめこみであり、かつ  {\psi: M \to \psi(M) \subset N} が同相写像となることである。

 {n} 次元可微分多様体  {M} は、次元が  {2n + 1} {\mathbb{R}^{2n + 1}} に埋め込むことができる。

ファイバーバンドル

  • バンドル空間  {B}
  • 底空間  {M}
  • 写像  {\pi: B \to M}
  • ファイバー  {F}

これらが満たす条件として、次の2つがある:

  • 各点  {p \in M} のファイバー  {F_p = \pi^{-1}(p)} {F} と同相である。
  • 各点  {p \in M} における近傍  {U_p} で、 {U_p \times F \to \pi^{-1}(U_p)} が同相となる。

ローレンツ計量の由来 光

 {n} 次元リーマン多様体  {(M^n,g_R)} を考える。

計量テンソル(ローレンツ計量):

 {\displaystyle g_L(\mathbf{X},\mathbf{Y}) = g_R(\mathbf{X},\mathbf{Y}) - 2\frac{g_R(\mathbf{X},\xi)g_R(\mathbf{Y},\xi)}{g_R(\xi,\xi)}}

向き付け可能な可微分多様体  {M} がローレンツ計量を許容するのは、 {M} が特異点のないベクトル場を許容することである。

スティーンロッドの存在定理

ヒルツェブルフ・ホッフの存在定理

ドナルドソンの定値交点形式

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